総務省テレビ受信者支援センターが愛称を募集中です

「総務省テレビ受信者支援センター」の愛称募集
DPAこと社団法人デジタル放送推進協会さんがなにやら募集してます。「総務省テレビ受信者支援センター(PDF)」ってのを作ったから愛称つけてね、とのことです。総務省報道資料によると、10/1から設置しはじめたモノのようで、最終的には各都道府県に一か所は設置されるこのセンター、「テレビ受信者の皆様のデジタル化対応に関する相談対応や支援等を行うための拠点」だそうです。
地デジの普及率を上げるためにいろいろ頑張ってるんですね。

普及のために頑張ってきたこと

ご存知の方も多いかと思いますが、これまでも地デジ普及のため、コールセンターが設置されていました。「総務省地上デジタルテレビジョン放送受信相談センター」です。長い名前ですが、要はコールセンターです。このセンターは、地デジについて疑問があったり、困ったことがあったら電話してきなよ、通話料さえお前らが負担してくれればタダで聞いてやるよ、という大変ありがたいセンターです。

コールセンターって受身だよね

コールセンターというのは、「話があるなら聞いてあげるわよセンター」です。受身なところがかわいいですね。受身なコールセンターですから、地デジについての疑問がある人にしか利用してもらえません。
「地デジは自分に必要なんだけど、自分の知識は完璧ではないと感じている人」に対するアピールしかできてません。そんなんで地デジ普及が加速するでしょうか。そういう「コールセンターに電話したい」って人はごく一部じゃないんでしょうか。

こいつらも取り込みましょう

テレビ大好きにもかかわらず、「共聴設備だから、俺は何にもできねぇよ」とか「地デジ?なにそれ美味しいの?」とか「地デジとか難しいから後で考えます><」とか「自分の知識は完璧だよ(でも間違ってる)」とかいうアナログ放送視聴民がたくさんいるはずです。彼らはテレビ好きなんです、あとちょっとで地デジ構成員になってくれるはずです!「総務省テレビ受信者支援センター」には、コールセンターではうまくアプローチできなかったこういう人たちへの地デジ普及アピールを頑張って欲しいですね。

総務省テレビ受信者支援センターの活動

レイアウトが崩れないって最高ですね、でお馴染みのPDFで作られた資料によれば、総務省テレビ受信者支援センターは、大きく分けて「共聴施設デジタル化の促進」「説明会・巡回相談の実施」「受信状況の調査」「受信相談への対応」の4つの活動をするようです。

共聴施設デジタル化の促進

1つ目の「共聴施設デジタル化の促進」は、設備の管理者や加入者に対して改修を促したり、サポートしたりといった活動のようです。自前でアンテナ上げてない人って結構いますもんね。辺境の地とか、ビルの陰とか、マンションとか、そういうところの人たちは共同の受信設備を使っています。
「共聴設備だから、俺は何にもできねぇよ」とか言ってた人には朗報ですね。個人で管理者をつつくのはアレですし、管理者が自発的にレッツ!地デジしてくれるとも限りませんよね。ですからアチラ側から「改修する必要がありますよ、改修しましょうよ、何でも協力しますから」とアタックしてくれるのは大変助かります。
共聴設備を更新してしまえば、設備利用者はみんな地デジを利用せざるを得ませんから、地デジの普及が加速しますね。受身の姿勢から攻めの姿勢へ。コールセンターではできなかった、攻めの姿勢は効果絶大です。

説明会・巡回相談の実施

2つ目の「説明会・巡回相談の実施」は、町内会や老人クラブの集会に説明員を派遣したり、高齢者や障害者への戸別訪問したりといった活動のようです。自分たちから向かっていくことが大事ですよね。
しかし、この説明員は、コールセンターに申し込みしなくては外に出てきません。コールセンターの存在知ってる人しか呼ばねぇじゃん、本気なの?さっきの攻めの姿勢を思い出せよ!熱くなれよ!などと思いましたが、オバハンという生物の存在が頭の中をよぎり、よくよく考え直してみましたら、素晴らしく練り上げられた攻めの姿勢ではないかと思い直しました。やはり地デジ普及にかける意気込みは本気でした。
町内会というのは、要するにご近所さんの集まりであり、その中にはオバサンの一種であるオバハンもいます。オバハンという生き物は、交友範囲が広いものです。ですから、「集会開けば地デジ説明員をタダで呼びつけることができる」という情報を聞きつけるのにそう時間はかかりません。オバハンはタダという言葉が大好きです。オバハンが地デジに詳しかろうと詳しくなかろうと、とりあえず集会をセッティングすることは間違いありません。
集会、というからには、オバハン一人では格好がつきません。集会の体裁を整えるため、地域住民はバシバシ招集されます。かわいそうですね。
しかし、オバハンが集会をセッティングしてくれたおかげで、「総務省テレビ受信者支援センター」は「『地デジ?なにそれ美味しいの?』とか『地デジとか難しいから後で考えます><』とか『自分の知識は完璧だよ(でも間違ってる)』」という人たちに正しい地デジ像をアピールできます。彼らはいずれも自分からはコールセンターに電話しなかったような人たちです。オバハンはコールセンターにできないことをやってのけました。すごいですね。
呼ばれたら集会のために派遣、というのは単体では受身な姿勢に見えました。しかしそこにオバハンが組み込まれることによって強力な攻めの姿勢となるのです。しかも「召集しやがって」という複雑な感情はオバハンに向かうだけで、総務省テレビ受信者支援センターは痛くも痒くもありません。これは大変素晴らしい攻めのシステムです。

受信状況の調査・受信相談への対応

3つ目、4つ目の「受信状況の調査」「受信相談への対応」は、コールセンターで対応できない「現場に行かないとわからないこと」に対応するモノらしいです。電話だけじゃなかなか難しいこともありますもんね。おいおい、今までは現場確認しなきゃいけないときどうしてたんだよ、「ちゃんと説明してくれたら答えますけどぉー、お外は寒いから出たくないですぅー」とか暖かいコールセンターの中から言ってたのかなぁなどと考えるとなかなか愉快ですが、それは水に流しましょう。これからをどう生きるか、が大切です。コールセンターを元々利用してた層にさらに手厚くサポートするということは、大切です。今まではコールセンターから出ようともしなかったわけですから、現場に出てくるというのは攻めの姿勢です。

攻めの姿勢を手に入れました

総務省地上デジタルテレビジョン放送受信相談センター(地デジコールセンター)による受身の姿勢に、総務省テレビ受信者支援センター(愛称募集中)による攻めの姿勢が加わりました。これで地デジ普及が加速しなかったらおかしな話です。

素敵な愛称をつけましょう

というわけで、社団法人デジタル放送推進協会(http://www.dpa.or.jp/)では「総務省テレビ受信者支援センター」の愛称を募集しています。http://naming2008.bmlab.org/から素敵な愛称を送りましょう。住所やら電話番号要求するのに応募フォームはhttps未対応なのね、とか、bmlab.orgってなんだよ、信用していいんだろうな?とか、郵便のあて先は私書箱で「テレビ受信者支援センター愛称募集」係宛、って上位組織名を名乗れない事情があるの?とかいろいろ思うところはありますが、そんなのは気にするべきではありません。
締め切りは12/22(郵便の場合当日消印有効)です。最優秀者は来年1/23の表彰式に招待してもらえますし、デジタルテレビ(液晶、20型)が贈られます。招待のためには、表彰式の1/23以前には選考を終えなくてはいけませんし、かといって郵送分の到着待ちのためにすぐには選考開始できませんし、その上年末年始をはさみますし、とても大変だと思います。地デジ普及にかける意気込みはかなり本気と見ました。俺は地上波見ないし地デジがどうなろうといいんですが、素敵な愛称になることをお祈りいたします。

追記